東海道チャリ旅行
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第3日 2010年3月22日(月) 沼津から浜松まで
本日は起きたら5時半。もっと早く起きるはずだったのに。5時40分には出発。
天気予報によると,本日は旅行期間の中で最も天候に恵まれる日。
ぜひ旅を楽しもうと思います。
今日は富士山の南側をずっと通っていくので,デカ〜い富士山をずっと見ることができそう。
よし,今日は「富士山デー」だっ!
ここで重大なことに気づきました。
そう,今日は3月22日。22日は「ふじ」,3月は「山(さん)」と読めるではないですか。
本当に今日は「富士山の日」だったりして…。
(と思ってあとで調べたら,富士山の日は2月23日でした。そりゃそうだ)
まずは恒例の,広重さんの絵と現在の比較から。
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第十二次 沼津
広重 | 現在 |
![沼津](h_numazu.jpg) |
![沼津](numazu.jpg) |
沼津からの旧東海道は,休日で早い時間のせいもあり,車も少なく大変走りやすいです。
ずっと右に見える富士山の大きいこと!
いつもこんな景色を見ながら生活している方々が,うらやましいです。
第十三次 原
広重 | 現在 |
![原](h_hara.jpg) |
![原](hara.jpg) |
そろそろ富士市が近づき,製紙工場の煙突が見えてきました。
私が少年時代に住んでいた,北海道旭川市も「国策パルプ」という大きな工場がありました。
家から100m足らずに牛朱別川(うしゅべつがわ)という,石狩川の支流が流れていました。
パルプ工場から出た廃液がこの川に捨てられ,川はとんでもない色になり悪臭が漂っていました。
煙突の煙を見て,そんな昔の光景を思い出しました。
富士山はずっと右に見えていましたが,左富士交差点では左に見えます。
第十四次 吉原
広重 | 現在 |
![吉原](h_yoshiwara.jpg) |
![吉原](yoshiwara.jpg) |
7時30分には,いよいよ富士川越えです。
まず,橋のたもとの水神社でお参り。
![水神社](mizutemple.jpg)
富士川は本当に雄大です。
さすが,日本三大急流の1つですね。
富士川を過ぎると,蒲原はもう近い。
広重さんの蒲原宿の絵は,最高傑作と言われています。
蒲原宿は温暖な地なので,雪など降るわけがないのに,なぜ雪の蒲原にしたのでしょう。謎です。
第十五次 蒲原
広重 | 現在 |
![蒲原](h_kanbara.jpg) |
![蒲原](kanbara.jpg) |
蒲原から由比まではチャリで15分くらい。かなり近いです。
本当は,「さった峠」を登るつもりでしたが,先を急ぐために自動車専用道路の脇を進みます。
ということで,アングルはかなり違うかも。
第十六次 由比
広重 | 現在 |
![由比](h_yui.jpg) |
![由比](yui.jpg) |
この,自動車専用道路の脇の自転車歩行者道路は,かなり走りやすいです。
またまた15分くらいで,興津に着く。
クア・アンド・ホテル 駿河健康ランドの大きなホテルを通り過ぎ,その先の交差点で広重さんの絵の場所を探すために細い道を戻ります。
第十七次 興津
広重 | 現在 |
![興津](h_okitsu.jpg) |
![興津](okitsu.jpg) |
広重さんの絵では海が見えているが,私は山の方を撮ったので,まるで逆でした。
9時すぎには,江尻宿に到着。江尻とは,今の静岡市清水区のことです。
ちょっと前まで,清水市でした。
第十八次 江尻
広重 | 現在 |
![江尻](h_ejiri.jpg) |
![江尻](ejiri.jpg) |
突然,ハイカーの集団がゾロゾロと。この日は振替休日なので,「○○ウォーキング」的な催し物でしょうか。
途中,「追分羊かん」という有名な和菓子やさんに寄って,エネルギー補給を名目に羊かんを買おうと思っていたのですが,ハイカーの集団で店の中は大混雑。あきらめました。
続いて府中宿。現在の静岡です。
なんでも,「府中」は「不忠」,つまりオカミにソムくこに通じるとかで,改名したそうですが。
東海道線と新幹線を越える陸橋の上。
富士山がデカい!!
静岡は大都会。人も車も非常に多い。しかし私には何も用がないのでそのまま通り過ぎます。
安倍川のたもとの石部屋で,安倍川もちをゲット。
5時間以上も自転車に乗せていてから開けたので,かなりズレてます。
ここで,怪しいオジサンに遭遇!!(鏡で自分を見たのではありません。)
実は店に入る前からこのオジサン,私の方をジーッと見ていました。
ひょっとしてドロボウ?オイハギ?
安倍川もちを買って店を出たときにも,そのオジサンは私の方を見ている。
「安倍川もち,1つくれんかの。」と,声をかけられたらどうしよう。
身の危険を感じ,オジサンの存在を視野のハジッコに入れながら,出発の準備をしたのでした。すると,…
案の定,オジサンは私の方に近寄ってきました。どうしよう。…
するとオジサン,
「ここの安倍川もちって,値段はいくらかの。」
ガクッ。つまり,おもちが高かったら買えないので,値段を知りたかっただけみたいです。
私は親切に,「店の中で食べるなら600円,おみやげなら2人用が1200円からです。」と教えてあげました。
第十九次 府中
広重 | 現在 |
![府中](h_fuchuu.jpg) |
![府中](fuchuu.jpg) |
安倍川を過ぎると,とたんにまわりが田舎風に変化。
どんどん道はせまくなり,そして丸子宿に到着。
第二十次 丸子
広重 | 現在 |
![丸子](h_mariko.jpg) |
![丸子](mariko.jpg) |
有名なとろろ汁のお店,丁字屋です。
広重さんの絵にも出ているし,十返舎一九の東海道中膝栗毛にも登場するそうです。
写真に撮ったときは,ちょうどオジイサンが一心不乱にメニューをガン見しているところでした。
しばらく道を上り,宇津ノ谷峠へ。
途中で,浜松まで70qの標識に出会いました。
あと70qもあるのか…。
第二十一次 岡部
広重 | 現在 |
![岡部](h_okabe.jpg) |
![岡部](okabe.jpg) |
ここで,山道を通るか国道のトンネルを通るか非常に迷い,ちょっと山道を登ったりもしましたが,結局はトンネルを通ることにしました。
トンネルといっても,しっかり歩道があるので,まったく危険は感じませんでした。
第二十二次 藤枝
広重 | 現在 |
![藤枝](h_fujieda.jpg) |
![藤枝](fujieda.jpg) |
藤枝で広重さんが描いたのは,問屋場です。問屋場とは,遠くまで運ぶ荷物の中継地点です。
今は,交番になっていました。
さて,13時すぎには,いよいよ大井川越え。
箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川
とうたわれた難所です。
橋に着くと,びっくり。何と,歩道がデッコボコ!!
せっかくの大井川越えなのに,走りにくいことこの上ない。
まあ,昔のように馬や人足での川越よりもずっとマシか。
広重さんは,島田宿も金谷宿も,この大井川を描いています。
第二十三次 島田
広重 | 現在 |
![島田](h_shimada.jpg) |
![島田](shimada.jpg) |
第二十四次 金谷
広重 | 現在 |
![金谷](h_kanaya.jpg) |
![金谷](kanaya.jpg) |
さ〜て,いよいよ,牧ノ原台地ごえです。
これが今日の(恐らく)メインイベント。
さすが,まわりはお茶畑ばかり。
登りはかなりキツいです。
それでも,箱根の4分の1ぐらいのキツさかな?
第二十五次 日坂
広重 | 現在 |
![日坂](h_nissaka.jpg) |
![日坂](nissaka.jpg) |
トンネルの少し手前で夜泣き石に出会いました。
昔むかし,妊娠しているご婦人が丸い石のところで休憩していたところ,悪者に刀で殺されてしまいました。
母親の念が石にのり移り石が泣き、そばのお寺の和尚さんが泣き声に気がつき,赤ちゃんを育てたそうです。
下りは本当にラク。あまりスピードを出すと危ないので,ブレーキをしっかり握る。
14時半ごろ,掛川城。とってもかっこいいお城です。
第二十六次 掛川
広重 | 現在 |
![掛川](h_kakegawa.jpg) |
![掛川](kakegawa.jpg) |
さてさて,とうとう,東海道五十三次のちょうどどまん中,袋井宿です。
思えば遠くへ来たもんだ。
ここには,松並木あり,
ど真ん中東小学校と,ど真ん中西小学校あり,
よく観光地にある,写真を撮るオブジェあり,
(顔をつっこんでみようとも思ったが,私の場合はずれなくなる危険があるのでやめました。)
ほかに(これがメイン),広重さんの絵にも描かれているど真ん中茶屋ありで,盛りだくさんなのですが,
第二十七次 袋井
広重 | 現在 |
![袋井](h_fukuroi.jpg) |
![袋井](fukuroi.jpg) |
何といってもびっくりしたのは,
にわとり!!
わたしゃ,歩道を普通に走行していたんですよ。すると,とつぜん大きなニワトリがいるんですから。
びっくりして事故を起こした人が,過去に絶対いると思う。
あ〜びっくりした。
ニワトリにびっくりしてからほどなく,今度はママチャリに乗ったおじさんが私を追い越していきました。
ムムッ,おじさんに負けてたまるか。(自分もおじさんなのに)こっちも必死でペダルをこぐ。
やった追い越したと思ったら,上り坂でまたもや軽〜く追い越される始末。
追い越すときに,オジサン,ちょいとニヤッとした瞬間を私は見逃さなかった。
しかし私には,すでに追い越し返す体力は残されていませんでした。
結局,今までよりもゆっくりとチャリをこがないと体力が持たない始末。
あのオジサン,いったいどこまで行ったんでしょう。
私との抜きつ抜かれつのデッドヒート,10kmはやっていたと思うのですが。
さて,1時間ほどチャリをこいで,ようやく見付宿。今の磐田市です。
天竜川はとても広い。
何か,西に進めば進むほど,川が広くなっているような気がするんですけど。
天竜川では,今度はノロノロ歩きのにーちゃんがいて,私の行く手をぼうがいしていました。
ええーい,どけどけ,と心の中では思っても,歩道は歩行者のもの,そんな様子を少しも出さずにチンタラゆっくり自転車を進めます。
第二十八次 見付
広重 | 現在 |
![見付](h_mitsuke.jpg) |
![見付](mitsuke.jpg) |
天竜川を渡り終わる少し前に,発見!!
日本橋から250kmの標識!!
おおっ,日本橋から250kmも来たのか。
思えば遠くへ来たもんだ。(またかい)
もうすぐ日暮れになるという少し前に,浜松に着きました。
さすが大都会。ビルがニョキニョキ建っています。
奥の,偉そうな建物は,何というビルなんだろう。
(あとで調べたら,オークラ系列のホテルでした。よくあるパターンで,市役所かと思った。)
第二十九次 浜松
広重 | 現在 |
![浜松](h_hamamatsu.jpg) |
![浜松](hamamatsu.jpg) |
手前の赤いチャリが,私の愛車です。
予定より30分早く,今夜のネグラである東横インに到着。
ちょっと浜松市街を散策したのですが,浜松って静岡よりも人口が多いのではないのでしたっけ?
その割にはショボい繁華街。(失礼)
駅前ど真ん中にある,いかにもゴージャスなデパートは,閉鎖されてるようです。
皆さん自家用車で,郊外型店舗ばかり行くような,よくある周辺部がにぎやかで中心部が停滞した都市,という感じがしました。(ゴメンナサイ)