たとえば5の倍数といえば,5を1倍,2倍,3倍,…した数のことです。 5の倍数 → 5,10,15,… 5の段の九九と似ていますね。 九九は 5×9=45 で終わりですが,5の倍数は,永久に続きます。
倍数とはどういうことかを理解しているか確かめるために,次ページの例題1をやってみましょう。
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例題1: 8の倍数を,小さい方から順に5個求めてください。 (答えは次のページ)
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例題1: 8の倍数を,小さい方から順に5個求めてください。
答え: 8,16,24,32,40
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例題1: 8の倍数を,小さい方から順に5個求めてください。 答え: 8,16,24,32,40 解説: 8×1=8,8×2=16,8×3=24,8×4=32,8×5=40
(解説終わり) かんたんな問題でしたね。
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たとえば24という数は,8の倍数の中に入っていますね。 よって,24は8の倍数です。
つまり,8で割り切れたら8の倍数で, 割り切れなかったら8の倍数ではありません。
では,次の例題を解いてみましょう。
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例題2: 次の文が合っていたら○,まちがっていたら×を答えなさい。
(1) 30は5の倍数です。 (2) 32は7の倍数です。 (3) 8は16の倍数です。 (答えは次のページ)
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例題2: 次の文が合っていたら○,まちがっていたら×を答えなさい。
(1) 30は5の倍数です。 (2) 32は7の倍数です。 (3) 8は16の倍数です。
答え: (1) ○ (2) × (3) ×
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例題2: 次の文が合っていたら○,まちがっていたら×を答えなさい。 (1) 30は5の倍数です。 (2) 32は7の倍数です。 (3) 8は16の倍数です。 答え: (1) ○ (2) × (3) × 解説: (1) 30は5を6倍した数だから,5の倍数です。 (2) 32は7で割り切れませんから,32は7の倍数ではありません。 (3) 8は16で割り切れませんから,16の倍数ではありません。逆に,8は16を2で割った数なので,8は16の約数です。
(解説終わり) 「どっちはどっちの」 というところが,混乱しやすいので注意しましょう。
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たとえば24は8を3倍した数ですから,24は8の倍数です。 逆に,8は24を(3で)割った数ですから,8は24の約数です。 つまり,次のようなことがわかりました。
A は B の倍数 = B は A の約数
まぎらわしく間違いやすいので,注意しましょう。
では,次の例題にいってみましょう。
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例題3: 1から100までの整数のうち,7の倍数は何個ありますか。 (答えは次のページ)
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例題3: 1から100までの整数のうち,7の倍数は何個ありますか。
答え: 14個
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例題3: 1から100までの整数のうち,7の倍数は何個ありますか。 答え: 14個 解説: 7の倍数とは,7×1=7,7×2=14,7×3=21,… という数です。 100までの中に,7が何回入っているかということですから,わり算になります。 100÷7=14 あまり 2 よって,14個入っていることになります。
(解説終わり)
続いて,この問題の類題を,解いてみてください。
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類題1: 1から100までの中に,3の倍数は何個ありますか。 (答えは次のページ)
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類題1: 1から100までの中に,3の倍数は何個ありますか。
答え: 33個
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類題1: 1から100までの中に,3の倍数は何個ありますか。 答え: 33個 解説: 100までの中に,3が何個入っているか,ということですから,わり算です。 100÷3=33 あまり 1 よって答えは,33個です。(解説終わり) さらに,この問題に似ている問題を,解いてみましょう。
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類題2: 2けたの整数の中に,8の倍数は何個ありますか。 (答えは次のページ)
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類題2: 2けたの整数の中に,8の倍数は何個ありますか。
答え: 11個
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類題2: 2けたの整数の中に,8の倍数は何個ありますか。 答え: 11個 解説: 2けたの整数というのは,10から99までです。 もし1から99までの中に8の倍数が何個あるか, という問題でしたら,簡単です。99÷8=12 あまり 3 ですから,12個です。その12個というのは, 8×1=8,8×2=16,8×3=24,…,8×12=96です。 12個のうち,8 だけは1けたの数ですから,ダメです。 よって答えは,12−1=11(個)になります。
(解説終わり) さらに,もっとむずかしい問題に挑戦してみましょう。
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類題3: 3けたの整数の中に,7で割り切れる数は何個ありますか。 (答えは次のページ)
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類題3: 3けたの整数の中に,7で割り切れる数は何個ありますか。
答え: 128個
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類題3: 3けたの整数の中に,7で割り切れる数は何個ありますか。
答え: 128個
解説: 3けたの整数というのは,100から999までです。 もし1から999までの中に7の倍数が何個あるか, という問題だったら簡単で,999÷7=142 あまり 5 ですから,142個です。 ところがその142個の中には3けたの数だけでなく,1けたの数や2けたの数もふくまれています。 つまり,1から99までの中の7の倍数もかぞえてしまっています。 99÷7=14 あまり 1 ですから,1から99までの中に, 7の倍数は14個あるので,答えは 142−14=128(個)です。 (解説終わり) では,次の例題に進みましょう。
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例題4: 100に最も近い6の倍数を求めなさい。 (答えは次のページ)
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例題4: 100に最も近い6の倍数を求めなさい。
答え: 102
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例題4: 100に最も近い6の倍数を求めなさい。 答え: 102 6の倍数というのは, 6×1=6,6×2=12,6×3=18,… という数です。 100÷6=16 あまり 4 ですから,100の中に6は, 16回入っています。 でも,答えは 6×16=96 ではありません。なぜなら, もう1回6を入れて 6×17=102 の方が,100に近いからです。 このような問題では,「100をオーバーした数」の方が,100に近いことが考えられるので,「100以下の数」だけを考えてはいけません。注意しましょう。
(解説終わり)
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